市役所庁舎建て替えについての野村羊子の見解4

4 【市と市民の関係構築】

三鷹市が市民の声をすくい上げ、信頼できる情報提供をしながら決定プロセスを行っていないという指摘を見解1でも行いました。
実際に三鷹市は市長が責任をもって市民誰もが参加できる開かれた説明会を過去15年開いていません。
現在は多層多様な市民参加、ということで「市民ワークショップ」をしていると主張していますが、それは限られた枠の中でしか話し合いができないものとなっています。

例えば3月24日に行った庁舎建て替えのための市民ワークショップは、三鷹郵便局の集配部分が市役所の敷地内にあった場合の配置案と、市役所敷地の外に移転した場合の配置案という二つのテーマの話し合いをするだけでした。
私は冒頭のオリエンテーションを傍聴しましたが、三鷹郵便局(日本郵便株式会社)との連携についての質疑応答も、意見交換の場面も用意されていませんでした。自主的に手を上げて発言した方が数人だけでした。

*(昨年の市民ワークショップは、傍聴すら不可でした。何回もしつこく委員会等で指摘し続け、やっと今年は傍聴が可能となりました)

そもそも市民ワークショップの参考にしているドイツでは本来、無作為抽出により人が集められ、ある計画に対して賛成と反対両方からの情報提供、あるいは本人たちによる現地視察を行い、徹底的に議論をするというものです。
三鷹市は一方的な市の説明と、屋上からの見学だけでワークショップが行われています。

つまり情報提供が不十分で、しかも特定のテーマの話し合いをするワークショップとなっており、それ以外の話し合いをすることができません。
もちろん市の担当者に対してオープンに質疑をする場にもなっていません。

誰でも参加ができる、庁舎に関することであればなんでも質問ができる、そして意見が言える市民説明会をまず開催することが必要です。
三鷹市はそこに出た意見や疑問等を持ち帰って、きちんと検討するべきです。
同時に様々な場の市民の声を反映させていくべきだと提案し続けていきます。