市役所庁舎建て替えについての野村羊子の見解2

2【三鷹市の決定プロセスと情報提供への疑問】
「基本的な考え方」について三鷹市は「まちづくり総合研究所に設置した研究会でワークショップを行い、報告書を作成し、その報告書を受けて、市が基本的考え方を決めた」といっていますが、
実際の研究員は市の職員(部課長20人)であり、つまり同じ人たちが関わっています。
学識経験者も市が依頼した方々です。
市民は、傍聴もできず、議事録すらありませんでした。
会議録を情報公開請求すると、「不存在」という回答がきました。

ワークショップだから会議録がないといいますが、ワークショップであればワークシートがあるはずですし、まとめの発表などをしているはずです。「不存在」であればどうやって報告書が書けたのでしょうか。記録がなければ報告書をどうやって作るのか、と疑問です。
2018年12月議会での「一般質問」で、報告書は何を元に作ったのかと質問をすると「若い職員がその場でつくった」という回答でした。わけがわかりません。

つまり、第三者機関にみえる「研究会」は、実は市の職員がメインメンバーで構成されており、実際は自作自演の決定プロセスとしか思えません。

ここに市民の視点や市民のニーズをすくいあげていこうとする開かれた場は設定されていません。
200億円もの予算をかけて行なっていく市の事業の決定プロセスとして納得できるやりかたではありません。

今回の件に限らず、三鷹市は形だけの「情報提供」や「市民への報告」を行なっているようにみえます。実際に情報公開請求をして「不存在」と回答されている記録がいくつもあります。
例えば外環道路の件で、国交省などの事業者がきて市の職員と打ち合わせをしているにも関わらず、いつ誰が来たのかということも含め、情報は「不存在」でした。一般質問で質問すると「いついつ打ち合わせをした」という答弁がありました。それは「記録」ではなく「記憶」からの回答だとのことでした。

三鷹市の決定プロセスはもっと市民に開かれたものでなくてはいけないと思いますし、
情報開示や資料作成ももっと信頼がおける明解なものにしていかなくてはいけません。

(続)