請願「消費税増税中止について」、請願者の補足説明、市の担当者からの説明に対して質疑を行い、賛成討論をしました。原稿を掲載します。読み上げの際には多少異なっている場合があります。正式な会議録は、本会議は3ヶ月後、委員会は6ヶ月後になります。
31請願第2号「消費税増税中止について」、討論します。
安倍内閣は2019年10月に消費税率を10%に引き上げる増税を実施するとしている。
消費税は、消費者が負担し、事業者が預かり納付しているとされている。しかし、事業者にとっては、年間総売り上げx8%マイナス年間総仕入れ高+年間総経費X8%で。納付額を計算する。そこでマイナスする経費に給与・人件費は含まれないため、人件費分の消費税額は丸々納付することになる。しかし、派遣等は物件費であるマイナスする経費の額に含まれることになる。すなわち、正規から非正規へと人々の雇用が不安定化した理由の一因が消費税の構造にあるといえる。
一方、輸出はゼロ税率であるため、輸出企業には国内の仕入れや経費等にかかった消費税が還付され、還付額は輸出大企業13社だけで年間総額1兆円となります。個人や小規模事業者からかき集めた消費税が、これらの大企業を潤すことに使われていってしまう実態がある。
さらに、厚生労働省の毎月勤労統計の不正調査が発覚し、国内の統計には過去からの一貫性が失われている事態が明らかになりました。国民の収入は増えてはいないのです。過去の消費税増税は、個人消費が落ち込みや経済の停滞を招いてきたのであり、今回の増税はますます市民の暮らしを締め付ける結果となる。消費税を上げることは、相対的賃金の引き下げに他ならない。
今回請願者の補足説明から、中小事業者、特に商店主らの悲痛な声を伺いました。増税対策とされている、「軽減税率」も、カード決済のポイント還元もプレミアム商品券も、小さな商店には負担が増すのです。また、わずかな収益で暮らす商店でも消費税の支払いはまぬかれず、小さな個人商店の閉店がさらに加速されるのではないかと予測されるものだった。
社会保障は、憲法が保障するもの基本的人権として、財源がいかなるものであれ、国が国民に保障しなければいけないものであり、消費税を目的税にすることこそ問題である。社会保障の財源確保を消費税増税の理由としてはならない。
生活必需品にまで課税する担税力無視の消費税は、低所得者ほどその負担が重く、貧困と格差を拡大するという根本的な欠陥がある。したがって、消費税は廃止し、法人税や所得税を応能負担の原則に基づき、法人税を含む所得税の累進性を消費税導入前の水準に戻し、税制改正を行うべきである。
以上の理由から、消費税増税中止の決議をあげることを求める本請願に賛成します。